災害事例研究

No.110


【林業】元玉切りによるかかり木処理中、かかられている木の枝が折れて落下し、頭部に激突

 かかり木の状態をよく確認しないで、かかり木を元玉切りしたところ、かかられている木の枝が折れて落下し、被災者の頭部に激突した。

◆災害の発生状況◆

 スギ立木を伐倒したところ、かかり木になったので、かかり木を外すため、かかり木の根元部分から、1.8mの箇所を元玉切りしたところ、かかり木は滑落したが、その反動でかかられている木の枝が折れて落下し、被災者の頭部に激突した。

◆災害発生の原因◆

  1. かかり木の「元玉切り」を行ったこと。
  2. かかり木の処理作業を1人で行ったこと。
  3. かかり木の処理作業は指示を要する作業であるにもかかわらず、指示をしなかったこと。

◆災害防止対策◆

  1. かかり木処理で禁止事項となっているかかり木の処理方法としてかかり木の「元玉切り」は、危険なので絶対行わないこと。
  2. かかり木の処理作業はできるだけ2人以上で行うこと。
  3. かかり木の胸高直径が20cm未満であって、かかり木が容易に外れることが予想される場合は、木回し、フェリングレバー、ターニングストラップ、ロープ等を使用して、かかり木を外すこと。
  4. かかり木の胸高直径が20cm以上である場合、又はかかり木が容易に外れないことが予想される場合は、けん引具等を使用し、かかり木を外すこと。
  5. 車両系木材伐出機械(伐木等機械、走行集材機械及び架線集材機械(機械集材装置又は簡易架線集材装置の集材機として用いている場合を除く。))、機械集材装置、簡易架線集材装置等を使用できる場合には、これらを使用して、かかり木を外すこと。

    林業・木材製造業労働災害防止規程〈抜粋〉

    (かかり木の処理)

    第54条 会員は、かかり木が生じた場合には、作業者に当該かかり木を速やかに処理させるとともに、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
    (1)当該かかり木の処理の作業について安全な作業をさせるため次のアからオまでの事項を行わせること。
     ア 当該かかり木の径級、状況、作業場所及び周囲の地形等の状況を確認すること。
     イ~オ 略
    (2) 作業は、できるだけ2人以上の組となるように調整すること。
    (3) 機械器具等は、次のアからウまでに掲げる場合に応じて使用し、安全な作業方法により処理すること。
     ア 当該かかり木の胸高直径が20センチメートル未満であって、かつ、当該かかり木が容易に外れることが予想される場合は、木回し、フェリングレバー、ターニングストラップ、ロープ等を使用して、かかり木を外すこと。
     イ 当該かかり木の胸高直径が20センチメートル以上である場合又はかかり木が容易に外れないことが予想される場合は、けん引具等を使用し、当該かかり木を外すこと。
     ウ 車両系木材伐出機械(伐木等機械、走行集材機械及び架線集材機械(機械集材装置又は簡易架線集材装置の集材機として用いている場合を除く。)をいう。以下同じ。)、機械集材装置、簡易架線集材装置等を使用できる場合には、原則として、これらを使用して、かかり木を外すこと。
    2 作業者はかかり木の処理について、次のアからオまでに掲げる事項を行ってはならない。
     ア~イ 略
     ウ かかり木を元玉切りし、地面等に落下させることにより、かかり木を外すこと。

    以下 略

  6. かかり木処理作業は、事業者の指名した者の指示により作業を行うこと。

    林業・木材製造業労働災害防止規程〈抜粋〉

    (指示を要する伐木)

    第53条 会員は、次の各号に掲げる業務に就かせる場合には、安衛則第36条第8号に係る特別教育修了者のうちから技能を選考のうえ、会員が指名した者に、伐倒による危害を防止するための必要な事項を指示させなければならない。
    (1)~(5) 略
    (6) かかり木の処理の業務(かかり木の処理)

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