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林業における快適職場づくり

なぜ、快適職場づくりが必要なのでしょうか。

 林業においては、大きな筋力を必要とする作業、不自然な姿勢での作業等の働く人々の体に負担の大きい作業がいまなお多く存在していることや、作業者の高齢化が急速に進展していることなどから、『快適職場』の形成が強く求められています。職場の快適化を進めることによって、次のメリットがあります。

労働力の確保
『快適職場』は人が集まる職場です。
労働災害の防止
『快適職場』は、労働者の健康の確保と労働災害の防止に不可欠です。
生産性の向上
『快適職場』は生産性の向上につながります。
高齢者に対する配慮
『快適職場』は高齢者にも優しい職場です。
豊かな職場生活の実現
『快適職場』はいきいきと働くことができる職場です。
『快適な職場環境づくり』を実現するために、平成4年5月に労働大臣より、「作業環境や作業方法の改善」、「疲労回復支援施設や職場生活支援施設の整備」について事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針(快適職場指針)が公表されています。

林業現場における職場改善事例

Ⅰ 作業環境の改善

気象等による温熱条件

夏季および冬季の外気温等、気象等による影響を緩和しましょう。

  • 空気環境
    不快と感じることがないよう、ほこり、臭気等を抑制しましょう。
  • 視環境
    作業に適した照度、色彩環境に配慮しましょう。
  • 作業空間等
    十分な広さの作業空間を確保しましょう。
  • 作業地へのアクセスと到達条件
    作業地までの移動経路を整備しましょう。
  • 地表条件等
    作業地に障害物が多い、急斜地である等の問題に配慮しましょう。
  • 害虫等の状況
    害虫の被害を受ける不安を取り除く配慮をしましょう。
●作業環境の改善例-冷暖房設備を備えた運転室付きのフォワーダを導入した。

Ⅱ 作業方法の改善

不良姿勢作業

腰部、頸部に大きな負担がかかる等の不自然な姿勢を改善しましょう。

●不良姿勢作業の改善事例-
集材作業において自走式搬器を導入した。
●不良姿勢作業の改善事例-伐木造材作業において、プロセッサを導入した。
重筋作業

荷物の持ち運びをいつも行う作業、相当の筋力を要する作業について作業方法を改善しましょう。

●重筋作業の改善事例-
集材作業において、タワーヤーダを導入した。
●重筋作業の改善事例-
木材積込み作業にグラップルクレーン付きトラックを導入した。

その他に

  • 振動・騒音作業等
    振動や騒音にさらされる作業は、作業方法を改善しましょう。
  • 緊張作業
    高い緊張状態の持続の要求される作業を改善しましょう。
  • 機械操作等
    操作がしにくい機械設備等を改善しましょう。

Ⅲ 疲労回復支援施設・職場生活支援施設の整備

洗身施設

多量の発汗や身体の汚れを伴う作業がある場合、シャワー室等の洗身施設を整備しましょう。

●洗身施設の整備-作業終了時に汗を流すことができる、シャワー等を備えたリフレッシュカーを配備した。

その他に

  • 休憩室等
    疲労、ストレスを癒せるよう、臥床できる設備を整えた休憩室を確保しましょう。
  • 相談日の設定等
    職場での疲労、ストレス等に関し、相談に応じられる体制を作りましょう。
  • 運動施設等
    疲労を回復できるリフレッシュのための設備を整備しましょう。
  • 洗面所・更衣室等
    清潔で使いやすくしましょう。
  • 給湯設備等
    いつでも自由に利用できるようにしましょう。

特に次の事項に考慮しましょう。

  • 林業は屋外作業のため、夏季や冬季の厳しい気候条件の下での作業、急峻な地形での作業、足場の悪い箇所での作業があるため、作業環境、作業方法などの改善を進め、実行可能な対策を幅広く検討しましょう。
  • 作業環境」、「作業方法」の改善が難しい場合は、サポートシステムを充実させることから始めましょう。
    休憩室に腰が伸ばせるスペースを設けるなど、疲労回復が効 果的に行える施設を充実させる。休憩室を設置することが困難な場合は、リフレッシュカーを導入する。

快適職場推進計画の認定を受けましょう

  • 事業者が快適な職場づくりをめざして快適職場推進計画を作成し、それを都道府県労働局に提出した場合は、その計画を認定する制度があります。この認定を受けると、都道府県労働局から認定証が交付されます。

快適職場の形成に関してのご相談は下記へどうぞ

中央快適職場推進センター (中央労働災害防止協会)

TEL03-3452-6841

都道府県快適職場推進センター (都道府県労働基準協会連合会内)